『ドラゴンボールGT』
(ドラゴンボールジーティー、DRAGON BALL GT)は漫画『ドラゴンボール』の原作者である鳥山明の原案を元に作られた完全オリジナルストーリーのテレビアニメ。
1996年2月7日から1997年11月19日まで『ドラゴンボールZ』の続編としてフジテレビ系で放送された。全64話 + 番外編1話。
概要
『ドラゴンボール』アニメ化10周年記念作品。原作漫画『ドラゴンボール』および、アニメ『ドラゴンボールZ』の共通する最終話から5年後の世界が舞台のアニメオリジナル作品。『ドラゴンボール(アニメ)』、『ドラゴンボールZ』と続くアニメ『ドラゴンボール』シリーズの正式な続編にあたる。タイトルにある『GT』は、放送開始前の『週刊少年ジャンプ』本誌の特集記事および、DVD-BOX内の鳥山自身の記載によると「Grand Touring(グランド・ツーリング)」(壮大なる旅)の略であり鳥山明本人が命名したもの。究極のドラゴンボールの力によって孫悟空が子供になったことから始まる。
原作者である鳥山はロゴデザイン、主要キャラクターと、敵や(レジック)メカニックデザイン、星のイメージボードなどの一部、および初期プロットデザインなどを提示。冒険主体のストーリーから、戦闘主体のストーリーへ移行していく構成となっている。そして、最終回の壮絶な戦闘にて『ドラゴンボール』そのものの歴史に終止符を打つ。本作は『Z』が放送終了してから間もなく放送が開始されているが、『Z』が原作連載終了後も物語の展開を引き延ばしていたのは、本作の製作に充てる準備期間が必要になった事も影響している。
『ドラゴンボールGT』の段階で孫悟空は50歳代で、強くなりすぎて成長を描くことが難しかったことと地球上の敵が作りにくかったことにより、悟空を子供に戻しさらに宇宙を舞台にする必要があったという。
前作からスタッフが大幅に交代しており、特に色彩設計が坂本陽子に交代したことから、本編中の色味が『Z』から変更された。放映中にも主要スタッフが大幅に変動しており、松井亜弥の産休による降板でシリーズ構成が不在に、ベビー編以降の脚本担当は武上純希と前川淳とおおいとしのぶの3人によるローテーションとなった。作品のBGMは『Dr.スランプ アラレちゃん』の時代から15年間BGM作曲に携わってきた菊池俊輔からビーインググループ(Ading)在籍の徳永暁人(現『doa』メンバー)にバトンタッチされ、本作のために作曲されたBGMと映画「最強への道」でのBGMが使われた。本作はシリーズで唯一、菊池のBGMが使用されていない作品である。
なお、前作『ドラゴンボールZ』までは音声面はモノラル放送で、提供クレジットはブルーバック画面であったが、今作より音声面はステレオ放送となり、同時に提供クレジット画面は、イラスト入りの静止画となっている。
本放送と、それに準じたテレビ放送用のマスターを用いた再放送の最終回ではクライマックスに『無印』・『Z』を含めた全主要声優や主要スタッフの名が流れたが、DVD版とそれに合わせた再放送では16mmフィルムから直接起こされたマスターであるため、収録されていない。
『ドラゴンボール』シリーズ最後の非ハイビジョン対応放送であり、フジテレビ・東映アニメーション共同制作作品としては最後の非デジタル制作によるTVシリーズでもある。
あらすじ
究極のドラゴンボール編
第1話 - 第26話。
悟空がウーブと修行の旅に出てから5年。悟空の教えを受け15歳になったウーブは、立派な戦士になっていた。修行の最終試験を行っている頃、願いを叶えてから一年以内に揃えないと星そのものが消滅し人類滅亡となってしまうという究極のドラゴンボールを、世界征服を企むピラフが使ってしまう(しかも、そのときの願いを神龍が勘違いしたことにより、悟空は子供の姿にされてしまう)。悟空は、パンとトランクスと共に、ドラゴンボールを集めるため宇宙へと旅立つ。
復讐鬼ベビー編
第27話 - 第40話。
究極のドラゴンボールを集め地球に戻った悟空たちは、新たな脅威に遭遇する。かつてサイヤ人によって滅ぼされたツフル人の王から作り出されたベビーが、サイヤ人に対する復讐のために地球に来襲。ベビーはベジータの体を乗っ取り、地球人を洗脳してしまう。戦いの中、悟空はスゴロク空間を経て界王神界にて尻尾を再生し、超サイヤ人4へと変身する。悟空達は大猿化したベビーを何とか倒しはしたものの、地球爆発は阻止できなくなってしまう。爆発の中、ピッコロは命がけで悟空を助け、地球と運命を共にする。
究極の人造人間編
第42話 - 第47話。
地獄の底で、地球一の科学者ドクター・ゲロと宇宙一の科学者ドクター・ミューの二人が手を組み、人造人間17号を使い悟空に復讐を企む。ゲロとミューの協力により完成した新たな人造人間17号と、この世の17号の共鳴反応によりあの世とこの世がくっつき、かつて悟空たちが戦った戦士たちが復活する。悟空は、ゲロ達の罠にはまり地獄に閉じ込められてしまう。ピッコロとデンデの協力でこの世に戻った悟空は、二人の17号が合体した超17号と対決する。
7匹の邪悪龍編
第48話 - 第64話(最終話)。
ドラゴンボールには、願いをかなえるとマイナスのエネルギーが溜まるという性質があることが判明した。そのマイナスエネルギーを浄化するには、通常約100年ほどかかるが、ここ30年の間に悟空達はドラゴンボールを多用したり、出力をアップさせてしまった事で、ドラゴンボールの中から生まれた7匹の邪悪龍を倒さなければ、地球はおろか銀河全体が邪悪龍達に破壊されてしまうという深刻な状況になってしまう。孫一家とブルマの見守る中、悟空は正真正銘最後の戦いへ挑む……。
番外編
「悟空外伝!勇気の証しは四星球(スーシンチュウ) 」41話と42話の間に放映された番外編
作品時間軸では最終回の天下一武道会に次いで一番遠い未来の話で悟空Jr.が天下一武道会に出場する前の出来事(サイドストーリー)とされている。
ドラゴンボールGTの終了後の時代から100年後の世界を描いた話。パンは悟空の昆孫("こんそん" 孫の孫の孫、六代後)に当たる孫悟空Jrと二人で暮らしていた。孫悟空Jrは、容姿は悟空そっくりだが臆病な性格で、学校ではいつもいじめられていた。そんな中、パンが病気で倒れる。悟空Jrは、高祖母のパンを助けるため、ドラゴンボールを探しに孫家が以前住んでいたパオズ山の家へ向かう。
冒頭のナレーションでは「あの頃のみんなはもういない。ただひとりを除いては」と語られている。
主な登場人物
孫悟空
本作では、究極のドラゴンボールの力によって子供の姿になってしまい、瞬間移動が使えなくなる、超サイヤ人3でいられる時間が急激に短くなる、などの弱体化が見られる。また本作では尻尾をもう一度生やしてもらい、究極戦士、超サイヤ人4へと覚醒する。最終回、悟空は神龍とともに皆の前から去っていく。ピッコロ、ベジータ、亀仙人(武天老師)が去りゆく悟空から何らかの意志、メッセージを感じ取って驚く場面がある。それが具体的にどんな内容だったかについては明らかになっていない。
パン
前作『Z』の289話から初登場した孫悟飯とビーデルの娘。悟空の孫に当たり、10歳の少女。本作ではメインヒロインとして悟空たちと共に冒険する。5年前の大人しく泣き虫な面影は消え、やんちゃで好奇心旺盛なお転婆娘となって数々の騒動を巻き起こす。
トランクス
本作では青年として登場。子供二人を引率する羽目になり苦労するが、闘いでは修行不足がたたって活躍できないなど本作では損な役回りとなっている。年下のパンからも呼び捨てにされている。
ベジータ
本作のベビー編ではベビーに寄生され再び敵に戻ってしまうが、邪悪龍編で超サイヤ人4に変身して悟空とフュージョンするなど強さは健在。『Z』の終盤で悟空をNo.1と認めて以来、純粋に己の限界を知るためだけに修行を続けている。
ギル
イメッガ星で悟空たちと出会った小型ロボット。ドラゴンレーダーを食べてしまったことから一緒に旅に行くことに。マシン惑星M2(エムツー)が故郷。本名は「DB4649T2006RS」であるが、トランクスが『それは多分製造番号だよ』と言い、悟空が動作音のギルルルルから『ギル』と名づけた。
スタッフ
企画 - 森下孝三、蛭田成一、吉田竜也(東映動画)、清水賢治、河合徹(フジテレビ)
原作 - 鳥山明(集英社『ジャンプ・コミックス』刊)
製作担当 - 末永雄一
シリーズ構成 - 松井亜弥→(不在)
音楽 - 徳永暁人
キャラクターデザイン - 中鶴勝祥
美術デザイン - 辻忠直、吉池隆司
シリーズディレクター - 葛西治
プロデューサー - 金田耕司、福原伸治(フジテレビ)、蛭田成一(東映動画)
原画・動画 - 菁画舎、ラストハウス、スタジオカーペンター、スタジオライブ、Kプロダクション、動画工房、EEI-TOEI
背景 - スタジオWHO、マジックハウス、みにあ~と
色彩設計 - 坂本陽子
仕上 - スタジオぐりふぉん、ピーコック、スタジオがっしゅ、アニメハウス、はだしプロ
色指定 - 千田日出子、森田博
検査 - 沢田豊二、堀内由美、中村千穂
特殊効果 - 勝岡稔夫、太田直、平尾千秋、中島正之、遠山秀徳、下川信裕、河内正行
撮影 - 三晃プロダクション
録音 - 二宮健治
編集 - 福光伸一
音響効果 - 新井秀徳(フィズサウンドクリエイション)
選曲 - 宮下滋
録音スタジオ - タバック
オーディオディレクター - 小松亘弘
演出助手 - 門田英彦、藤瀬順一、田中浩司、所勝美、橘正紀
製作進行 - 高水俊郎、藤岡和実、佐渡和隆、中田徳行
美術進行 - 御園博
仕上進行 - 井上馨司→山下紀彦→萩野光雄
広報 - 小中ももこ→城ヶ崎祐子→為永佐知男(フジテレビ)
現像 - 東映化学
制作 - フジテレビ、東映
主題歌
歌詞字幕:OPあり EDなし
オープニング:『DAN DAN 心魅かれてく』
作詞:坂井泉水
作曲:織田哲郎
編曲:葉山たけし
歌 - FIELD OF VIEW
※第64話(最終回)ではエンディングテーマとして、フルバージョンで使用された。
エンディングテーマ1:『ひとりじゃない』
作詞:池森秀一
作曲:織田哲郎
編曲:古井弘人
歌:DEEN
使用話数:第1話-第26話
エンディングテーマ2:『Don't you see!』
作詞:坂井泉水
作曲:栗林誠一郎
編曲:葉山たけし
歌:ZARD
使用話数:第27話-第41話
エンディングテーマ3:『Blue Velvet』
作詞:愛絵理
作曲・編曲:はたけ
歌:工藤静香
使用話数:第42話-第50話
エンディングテーマ4:『錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう』
作詞・作曲:小松未歩
編曲:池田大介
歌:WANDS
使用話数:第51話-第64話
無印とZのOPとEDはアニメソングであったが、GTではOPとEDでアニメソングがメインではない歌手とのタイアップとなっており、ドラゴンボールシリーズとしては初めてである。
主題歌のアニメーション
GTのOPは孫悟空、パン、トランクス、ギルのメンバー中心で描かれて、地球キャラは孫悟天、チチ、ブルマ、サタンであり、歴代のキャラクターは登場せずEDに描かれている。OPの『DAN DAN 心魅かれてく』は最終回まで変更されず、アニメーションの変更は、ベビー編(第27話)以降は謎の怪物と戦うシーンがベビーに変更され、GTメンバーの集合シーンは悟空の超サイヤ人1~4に変更された。
EDはZと対照的に4回変更されていた。また第三期はそれまでのストーリーを振り返り、第四期は悟空の変化を振り返るような流れになっている。最終回は、通常のEDの前にOPテーマである『DAN DAN 心魅かれてく』に乗せて『無印』・『Z』・『GT』のハイライトが過去を振り返っていく形で流れた。
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